Choja Makko Stone
長者抹香石
長者抹香石(ちょうじゃまっこうせき)は、長い年月の風化や侵食によって削り出された、彫刻のような立体的フォルムが特徴の石です。ざらつきのある独特の質感が光を柔らかく受け止め、見る角度によって陰影が大きく変化するため、一石ごとにまったく異なる表情を見せます。
深く刻まれた凹凸や有機的な起伏が生み出す存在感は強く、オブジェとしてはもちろん、空間にアクセントを与える素材としても魅力を発揮します。
長者が育んだ、石と人の風景
長者抹香石は、かつて高知県仁淀村(現・仁淀川町)の歴史的地名「長者村」で採石されていました。この地域は今も「長者地区」としてその名を残し、平安時代から続く巨木や石垣の棚田が象徴的な風景をつくっています。
石垣棚田を築いたのは、長者に暮らす人々でした。川や山から石を運び、何百年もかけて積み上げられた石垣は、地域の暮らしを支えてきた大切な資産であり、多くの命を養ってきた土地の記憶そのものです。
長者抹香石は、こうした人と大地の歴史が息づく地域から生まれた石です。


